「法人カードは分割やリボに対応している?」
「支払いが多い月と少ない月があるから一定にしたい!」
上記の悩みを抱えている企業や個人事業主の方は多いと思います。
本記事では、分割・リボ払いができるカード5選とデメリットについて解説します。
分割を利用して資金繰りを調整したい方や、リボ払いで毎月の支払いを一定にしたい方は、ぜひ参考にしてください。
法人カードは一括払いが基本!一部のカードは分割・リボに対応
法人カードは一括払いが基本であり、分割やリボ払い機能が搭載されているカードは一部です。
そのため、資金に余裕がある企業や個人事業主であれば、手数料の支払いを避けるために一括払いを選択します。
しかし、資金繰りに困っている方々で、分割やリボ払いを利用したい場面もあるでしょう。
そんなカードの支払いに困った時に分割やリボに変更できる法人カードも存在します。支払い方法を一括から分割やリボ払いに変更することで、資金繰りを安定させる効果があります。
一括で払えずに滞納した場合、ブラックのリスクも
法人カードで料金を支払えずに滞納した場合、ブラックリストに登録されるリスクがあります。
「1日くらい支払いが遅れても問題ないだろう」
と考えていると、カード利用やローンの審査に大きな悪影響を及ぼします。
- 滞納1日〜 損害遅延金が発生、クレジットカードの利用停止
- 滞納1カ月 郵送や電話で督促の連絡が来る
- 滞納2カ月 ブラックリストに登録(信用情報に遅延したことが記録される)
カードの支払いが滞ると1日目から損害遅延金が発生し、即日クレジットカードが利用できなくなります。
つまり、引き落としが完了しないだけでなく、ペナルティも同時に発生することを覚えてください。
損害遅延金は以下の式で計算が可能です。
借入額×年率×滞納日数÷365日=遅延損害
※うるう年の場合は366日
実際の金額に当てはめて計算してみましょう。
▼「毎月の返済額10万円」「年率20%」「滞納日数60日」の場合。
10万×20%×60÷365日=3,287円
20万×20%×60÷365日=6,575円
損害遅延金の合計は、9,862円です。
上記のように滞納日数が増えれば、増えるほど損害遅延金の額は大きくなります。
滞納日数を甘く見ることなく、しっかり支払いを行いましょう。
次に、1カ月経っても改善が見られない場合は、郵送や電話で支払いの催促連絡がきます。
このタイミングで初めてカード会社から連絡が来るため、普段から口座残高を把握していない人は注意が必要です。
催促連絡がきた場合は、すぐに口座に現金を入金し、引き落としが可能になったことをカード会社に連絡しましょう。
「何かのタイミングで一緒に対応すればいいか」
「時間ができたらでいいや」
このように考えていると対応を忘れてしまい、損害遅延金が大きくなるため、催促連絡がきた当日に対応することをおすすめします。
その後、滞納を2カ月を続けてしまうと、ブラックリストに登録されます。
つまり、信用情報に遅延したことが登録されます。信用情報に傷がつくと、新規の借入れや銀行のクレジットカードが利用できなくなります。
普通に生活する分には影響は小さいかもしれませんが、企業や個人事業主の場合は経営に大きな影響があります。
そのため、事業拡大や従業員が増えたタイミングで、カードを発行するために新規契約を申し込んでも、信用情報に遅延した事実が共有されているため、審査に落ちる可能性があります。
それほどに、信用情報に遅延が登録されることはデメリットが大きいのです。
料金の未払いに気がついた時点ですぐに対応し、信用情報に傷をつけないよう注意しましょう。
一部の法人カードは「分割払い」や「リボ払い」に対応
分割払いやリボ払いは全てのカードに付帯しているサービスではありません。
カードには一括払いしかないものが一般的です。
しかし起業したばかりや、設備投資などで購入物が重なり資金繰りに困る月もあると思います。
そんな時に役立つのが、分割払い・リボ払い機能が付帯したカードです。
分割払い・リボ払いを利用するタイミングとしては以下があります。
- 毎月の支払額を一定にしたい
- 起業したばかりで資金が安定していない
- 自由に使えるお金が少ない
これらのサービスは、一括払いとは異なります。
分割払いやリボ払いを利用して購入した場合、引き落とし月には通常の料金にプラスして手数料(利息)がつきます。
この手数料は本来、支払う必要のないお金です。
そのため、支払期間が長期にわたると、手数料も大きくなり経営に影響がでます。
分割払いやリボ払いが必要なシーンはありますが、利用する際は慎重に検討し、確実に支払いができるように資金管理には注意しましょう。
以下のカードは分割払い・リボ払いができるカードの一例です。
詳細は後述しますので本章では、「三井住友カード ビジネスオーナーズ」について少し解説します。
三井住友カード ビジネスオーナーズは上限500万円で分割払いとリボ払いの選択ができ、他にも2回払いやボーナス払いも選択できる法人向けカードです。
個人事業主でも本人確認書類で発行ができるため、起業や独立を考えている人には便利なカードです。
【分割払い対応】おすすめ法人カード5選|2回払いまで利息手数料なし
本章では分割払いできる法人カードを5選紹介します。
それぞれ特徴が異なるため
- 年会費
- 還元率
- 利用限度額
- 手数料
上記の観点から比較していきます。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カード ビジネスオーナーズは、法人代表者や個人事業主向けの法人カードです。
カード発行時に必要な書類は本人確認書(運転免許証など)のみで登記簿謄本や決算書が不要のため、起業したばかりの人におすすめです。
リボ払いの手数料が15%、分割払いが12%〜14.75%とどちらを利用するかで利率が変わるため、事前に把握しておきましょう。
年会費 | 条件付きで永年無料 |
還元率 | 0.5〜1.5% |
利用限度額 | 500万円 |
手数料 | リボ払い:15%分割払い:12%〜14.75% |
\メインカードにおすすめ!/
ビジネスオーナーズ
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FASIOビジネスカード
FASIOビジネスカードは、連携士業や企業が提供するサービスを受けられるのが特徴です。
顧問料優遇があり、税理士法人、行政書士、社会保険労務士、コンサルティングと経営する上で必要なサポートをお得に契約できます。
年会費 | スタンダード:永年無料プレミアムゴールド:2,200円(初年度無料・税込) |
還元率 | 0.25%〜0.5% |
利用限度額 | 200万円 |
手数料 | 18% |
\分割ができて審査が甘い!/
FASIOビジネスカード
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ライフカードビジネスライトプラス
ライフカードビジネスライトプラスは最短3営業日でカードが発行できるのが特徴です。また、カードで支払いをすると、会計クラウドソフトの「freee」に同期されるため、会計処理が楽になります。
また、決済後に一括払いから分割払いへの変更が可能です。今月だけ支払いが重なり、出費が多い場合に利用できるサービスです。
年会費 | スタンダード:無料ゴールド:2,200円(税込) |
還元率 | 0.5% |
利用限度額 | 500万円 |
手数料 | 実質年率19.8% |
\初めての法人カードにおすすめ/
ビジネスライトプラス
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EX Gold for Biz S/M
EX Gold for BizはSとMで少し内容が異なります。Sは個人事業主向けのカードで、キャッシング機能が付帯しています。一方Mは法人向けのカードで、3枚まで社員用カードが発行できます。
年会費 | 初年度:無料次年度:2,200円(税込) |
還元率 | 0.6%〜1.2% |
利用限度額 | 300万円 |
手数料 | 実質年率18% |
\2枚目以降の法人カードにおすすめ/
EX Gold for Biz
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セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレスはリボ払いを利用しやすいカードです。他のカード会社と比較すると珍しく1回払い、2回払い、ボーナス一括払いを選択したあとでも、リボ払いに変更できます。
また、国内外問わず利用分が自動的にリボ払いに設定されるリボ宣言というサービスもあります。このサービスを利用することで毎月の支払い額を把握できます。
年会費 | 初年度:無料2年目:22,000円(税込) |
還元率 | 最大1.125% |
利用限度額 | 300万円 |
手数料 | 標準コース:9.6%長期コース:12%実質年率:15% |
\初年度年会費無料!最短3営業日で発行/
セゾンプラチナビジネス
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法人カードで分割払い 3つのデメリット
法人カードで分割払いする場合に注意しておきたいデメリットを3つ紹介します。
あらかじめ確認しておき、経営に問題がないか、信用情報を傷付ける可能性がないか確認にしておきましょう。
分割払いできる法人カードが少ない
まずは、分割払いできる法人カードが少ないことが挙げられます。
カードを選ぶ基準としてカードの利用枠や付帯サービスがありますが、分割払いのサービスがある法人カードを持つとなると、そもそもの選択肢が少なくなります。
また、同じカード会社でも、種類によっては分割払いができないカードがあります。
繰り上げ返済ができない
次に、法人カードでの分割払いは、繰上げ返済ができない場合があります。
カード会社によって異なりますが、分割払いを一度選択したら完済するまで、毎月決められた金額を払います。
つまり、資金に余裕が生まれたからといって、残りの金額を一括で支払うことはできません。
支払いが終わるまでに資金が不足することがないように、あらかじめ大きな出費が重ならないようにしたり、日々の残高を把握したりするなど工夫しましょう。
分割払いによる利息を払う必要がある
分割払いは利息が生じます。
そのため、一度の利息は少額でも、長期間の返済となれば利息だけで大きな金額になります。
分割払いを選択する前に、利息の合計金額がいくらになるのか、支払い切る見込みがあるのか確認しておきましょう。
2回払いまで利息手数料が無料の法人カードがおすすめ
分割払い・リボ払いをする際に利息手数料が発生します。しかし、一部のカードには2回払いを選択することで手数料が無料になるカードがあります。
一括払いは厳しいが、分割払いの手数料は支払いたくない時に、おすすめなのが2回払いです。
本記事で紹介したおすすめカード5選も該当しますので、2回払いも必要に応じて検討するのもいいでしょう。
2回払いまで手数料が無料の法人カード
- 三井住友カード ビジネスオーナーズ
- FASIOビジネスカード
- ライフカードビジネスライトプラス
- EX Gold for Biz S/M
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス
まとめ:法人カードで分割払いは可能!資金管理の徹底を!!
法人カードは一括のみと思い、資金繰りに困っている方には分割払い・リボ払いができるカードを持つことをおすすめします。その反面、損害遅延金が発生しないように資金管理を徹底しましょう。
確かに、分割・リボ払いは起業したてで資金繰りに苦労している企業や個人事業主には嬉しい機能です。
しかし、一度選択すると、通常の料金に加えて手数料を考慮する必要があります。
一括払いの時には問題ありませんが、手数料を含めても問題ないか、毎月支払えるか資金は確保できそうかあらかじめ確認しましょう。
もし、支払いが滞った場合はブラックリストに登録され、クレジットカードやローンの審査に悪影響を及ぼします。健全な経営にするためにも資金管理には注意しましょう。