テレワーク導入に使える助成金が知りたい。
新型コロナウイルス感染拡大によりテレワークの導入をお考えではないでしょうか。
感染防止にあたり国が特例的なコースを新たに設けるなど、随時助成内容が更新されているので最新情報の確認が欠かせません。
テレワーク導入に使える助成金は時間外労働等改善助成金と事業継続緊急対策助成金、テレワーク活用・働く女性応援助成金の3つです。
助成金だけでなく、テレワーク導入の際に活用できる補助金があるので一覧にまとめ紹介していきます。
後半では企業の支援5選と助成金活用時の3つの注意点を紹介していきましょう。
1:テレワーク導入に活用できる6つの助成金・補助金一覧
新型コロナウイルス防止のためにテレワークを導入したい。
上記のようにこれからテレワークの導入をする際に活用できる、下記6つの助成金・補助金を紹介していきます。
- 時間外労働等改善助成金(テレワークの特例コース)
- 事業継続緊急対策助成金
- テレワーク活用・働く女性応援助成金
- IT導入補助金
- テレワーク導入促進整備補助金
- ワークスタイル変革コンサルティング
さっそく助成内容や助成対象者、助成額等を踏まえて概要を解説していきましょう。
1-1:時間外労働等改善助成金(テレワークの特例コース)
1つ目は「時間外労働等改善助成金(テレワークの特例コース)」です。
時間外労働等改善助成金は、新型コロナウイルス感染防止のため新たにテレワークを導入した中小企業事業者を助成する制度になります。
以下は2020年3月3日に感染症対策の拡大により厚生労働省が発表した「テレワークの特例コース」の概要です。
【概要】
対象事業者:新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小事業者
助成対象の取組:
- テレワーク用通信機器の導入
- 就業規則等の作成や変更 等
要件:実施期間中にテレワークを実施した労働者が一人以上いること
実施期間:令和2年2月17日〜同年5月31日
助成額:1企業あたり上限100万円
助成率:1/2
1-2:事業継続緊急対策(テレワーク)助成金
2つ目は「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」です。
事業継続緊急対策助成金は、新型コロナウイルス感染防止における企業の事業継続対策として、テレワークを導入する際の必要機器やソフトウェアの経費を助成します。
以下は2020年3月6日以降に東京都が公開した内容です。
【概要】
対象事業者:
- 2名以上999名以下の都内を拠点としている中小企業
- 都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」に参加していること
助成対象の取組:テレワーク用通信機器の購入・設置やクラウドサービスの導入
実施期間:令和2年6月30日までに完了する取り組み
受付期間:令和2年3月6日〜同年5月12日
助成額:上限250万円
助成率:10/10
1-3:テレワーク活用・女性応援助成金
3つ目は「テレワーク活用・女性応援助成金」です。
テレワーク活用・女性応援助成金には、「テレワーク活用推進コース」があります。こちらのコースは男女ともに対象としており、働き方改革に向けたテレワーク環境の整備にかかる費用の一部を助成する制度です。
以下はテレワーク活用推進コースの概要になります。
【概要】
対象事業者:2名以上999名以下の都内を拠点としている中小企業 等
助成対象の取組:
- テレワーク機器導入
- サテライトオフィスの利用
助成額:上限250万円
助成率:1/2
1-4:IT導入補助金
4つ目は「IT導入補助金」です。
IT導入補助金は、バックオフィス業務の効率化など付加価値向上に繋がるソフトウェア等のITツール導入を補助します。
以下はIT導入補助金の概要です。
【概要】
対象事業者:飲食、小売、運輸等の中小企業事業者
補助対象経費:ソフトウェア費/ 導入関連費 等
補助額:40万〜450万円 ※型により異なる
補助率:1/2以下
関連記事:【Web業界に激震】IT補助金400万円増額!獲得するための秘策まとめ
1-5:テレワーク導入促進整備補助金
5つ目は「テレワーク導入促進整備補助金」です。
テレワーク導入促進整備補助金は、東京都が実施するテレワーク導入へのコンサルティングを受けた場合、テレワークをトライアルするための環境構築経費や制度整備費を補助します。
以下はテレワーク導入促進整備補助金の概要です。
【概要】
対象事業者:
- 2名以上999名以下の都内を拠点としている中小企業
- 6ヶ月以上継続して雇用していること
補助対象の取組:テレワーク環境の構築
補助額:40〜110万円 ※従業員数により異なる
補助率:10/10
1-6:ふるさとテレワーク
最後に紹介するのは「ふるさとテレワーク」です。
ふるさとテレワークとは、地方のサテライトオフィスにおいてテレワークにより都内での仕事を行う働き方になります。
テレワーク環境を整備するための費用の一部を補助する制度です。
以下は総務省が行なっているふるさとテレワークの概要になります。
【概要】
対象事業者:地方自治体及び民間企業等からなるコンソーシアムの代表機関
補助対象経費:
- サテライトオフィス等のテレワーク環境を整備
- ICT機器購入
補助額:上限4000万円(定額補助)
2:東京都主催!助成金の対象機器/経費一覧
どんな機器が助成対象なのか知りたい。
新しい助成制度が発表されている今、どんな機器が助成対象なのか知りたいですよね。
この章では、東京都が主催している助成金の対象機器・対象経費を紹介していきます。
- 機器等の購入費
- 機器の設置・設定費・運用サポート費
- 機器のリース料
- クラウドサービス等ツール利用料
それでは上記の順に紹介していきましょう。
2-1:機器等の購入費
まずPCやタブレット等の助成対象機器を紹介していきましょう。
東京仕事財団によると原則税込単価1000円以上10万円未満の下記の機器が助成対象内です。
【対象機器】
- パソコン/ タブレット/ スマートフォン/ 携帯電話
- ディスプレイモニター/ キーボード/ マウス
- 覗き見防止フィルム/ プリンター/ スキャナー
- 拡張機器
- VPLルーター/ ファイアーウォール/ サーバ及びNAS
- 導入型ソフト/ 無線LAN機器/ Web会議用機器
- リモートWOL機器
上記のようにPCやタブレットのみならず、無線LANやオンラインミーティング用の機器など幅広く助成されています。
テレワーク機器の導入の際はぜひ活用してみてください。
2-2:機器設置・設定費/運用サポート費
次に機器の設置・設定費や運用サポート費の内訳を説明していきましょう。
【対象経費】
- ネットワーク構築作業費/ VPNルーター等、機器の設置・設定作業費
- 導入機器/ ネットワークの保守費用
- 導入機器等の操作説明にかかる委託経費
上記のように、導入機器の購入費のみならず設置の際の委託料も助成されます。
ただしシステム開発・改修およびシステム構築にかかる経費は助成対象外です。
2-3:機器のリース料
次に機器のリース料について紹介していきましょう。
【対象経費】
- 上記の「機器等購入費」に記載された機器等をリースする場合のリース料
上記の機器等のリース料が助成されますが、レンタル料は助成対象外です。
2-4:クラウドサービス等ツール利用料
次にクラウドサービス等のツール利用料を説明していきましょう。
【対象経費】
- 会議システム/ チャット等コミュニケーションツール利用料
- 勤怠管理/ 業務管理等管理ツール利用料
- 業務ソフトウェア利用料
- セキュリティソフト利用料
- リモートアクセスツール利用料
- グループウェア利用料
オンラインミーティングやリモートワークを導入するにあたり、初期費用を含む上記利用料が助成されます。
テレワーク対象者にかかる新規及び追加契約分が助成対象です。
3:国だけじゃない!企業によるテレワーク緊急導入支援5選
今まで国の助成金や補助金等の支援制度を紹介してきました。
この章では、企業がテレワークを推進するために行なっている緊急導入支援制度を紹介していきます。
- ドコモ・システムズ
- レノボ・ジャパン
- アクシオ
- RSUPPORT
- シスコシステムズ
それでは、上記5社を紹介していきましょう。
3-1:ドコモ・システムズ
最初に「ドコモ・システムズ」の緊急導入支援プログラムの紹介です。
ドコモ・システムズはWebミーティングサービス「sMeeiting」を最大3ヶ月間無償提供しています。
対象期間:2020年3月1日〜5月31日
適用条件:対象期間中に無料トライアルを新規申し込みした企業
3-2:レノボ・ジャパン
次に「レノボ・ジャパン」の緊急導入支援プログラムの紹介です。
テレワークを導入したいけど何からしていいのかわからない。
上記のように、テレワークの知識がなく導入にお困りではありませんか。
レノボ・ジャパンは全社一斉テレワークのノウハウをまとめた「テレワークスタートガイド」を公開しています。
適用条件:誰でも閲覧可能
誰でも閲覧することが可能なので、テレワーク導入の際はぜひ検討してみてください。
参考:レノボ・ジャパン
3-3:アクシオ
次に「アクシオ」の緊急導入支援プログラムの紹介です。
アクシオはVPN不要で自宅のPCからでも安心して接続ができるテレワーク環境「Soliton SecureDesktop」を提供しています。Soliton SecureDesktopは最短5日で利用可能です。
新型コロナウイルスの影響で急なテレワーク・リモートワークが必要になった場合に適したプログラムになります。
早急にテレワークを導入する際は、VPNやサーバ環境、専用端末が不要なSoliton SecureDesktop(SSD)を活用してみてください。
参考:アクシオ
3-4:RSUPPORT
次に「RSUPPORT」の緊急導入支援プログラムの紹介です。
RSUPPORTは以下3つを無償提供しています。
- Webミーティングサービス「RemoteMeeting」
- 遠隔操作ツール「RemoteView」
- 遠隔サポートツール「RemoteCall」
無償提供期間:2020年2月1日〜同年4月31日
提供対象:RSUPPORTソリューションの既存・新規導入企業や団体
参考:RSUPPORT
3-5:シスコシステムズ
最後に「シスコシステムズ」の緊急導入支援プログラムの紹介です。
シスコシステムズはWebミーティングシステム「Cisco Webex Meetings」を90日間無償提供しています。
適用期間:基本90日間
主な機能:
- 開催回数/ 時間制限なし
- 1会議あたり最大1000名参加可能
- 資料共有機能
- 会議録画機能 等
こちらは基本90日間とありますが、申し出があった場合は事情を考慮し延長が認められる可能性があります。
参考:シスコシステムズ
4:助成金活用時の3つの注意点
助成金や補助制度の注意点ってあるの?
上記のように助成金や補助制度を活用するにあたって注意点やリスクが知りたいですよね。
この章では、助成金を活用する前に把握しておきたい以下3つの注意点を紹介していきます。
- 募集期間
- 募集要件
- 申込期間中の受付終了
早速気になる注意点を解説していきましょう。
4-1:募集期間
1つ目の注意点は「募集期間」です。
国や企業の助成制度にはそれぞれ募集期間が決まっています。
新型コロナウイルス感染防止のための助成金・特例などは、制定されている期間以前に行った取り組みも助成対象です。
ただし募集期間を過ぎてからの取り組み・申請については原則助成対象外となります。
4-2:募集要件
2つ目の注意点は「募集要件」です。
各助成制度・補助制度により、募集要件は異なります。
必要書類が間に合わず、要件が満たせていなければ審査が通らない場合があるので申請前によく確認することが大切です。
4-3:申込期間中の受付終了
3つ目の注意点は「申込期間中の受付終了」です。
助成金・補助金は予算を超えた場合は申込期間内であっても受付が終了することがあります。
新型コロナウイルスの影響で申し込みが殺到してしまう場合があるので早い段階での申し込みが大切です。
まとめ
テレワークに活用できる助成金・補助金と企業の支援プログラムや活用時の3つの注意点を紹介させていただきました。
新型コロナウイルス感染防止のための新しい助成制度・特例の情報が随時発表されているので、厚生労働省の公式ホームページをこまめに確認しましょう。
これからテレワークを導入する際は、国だけでなく各企業が提供している支援プログラムの活用もぜひ検討してみてください。