クラウドファンディング(crowd funding)って何?
上記のように、クラウドファンディングについて詳しく知りたいとお考えではないでしょうか。
クラウドファンディングは、crowd(群衆)とfunding(資金)をくっつけて出来た言葉です。
クラウドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の人から資金を調達することのできるサービスになります。個人・法人・任意団体、誰でも利用することができ、「魅力的なプロジェクト案」「自分の夢・活動」に賛同してもらうことで、共感した支援者から資金を調達することが可能です。そんなクラウドファンディングについて、今回は概要から詳しく解説していきます。
1:3分で分かる!クラウドファンディングの仕組み
クラウドファンディングについて詳しく知りたい!
クラウドファンディングとはインターネットを通じて、ご自身のプロジェクト案や夢・活動を発信することで、共感してくれた不特定多数の人から資金を調達することのできるサービスです。
今までの資金調達といえば、銀行からの融資がまず一番に思いつくのではありませんか。しかし世の中のすべての人や企業が、銀行から融資を受けられるというわけではないはずです。今まで資金調達することが困難であった企業・個人でも、クラウドファンディングを使うことで資金調達の幅を広げることができます。さらにお金を持っている支援者も、クラウドファンディングで出資をすることで新しい資金の活用をすることが可能です。
そんなクラウドファンディングの仕組みについて、詳しく紹介していきましょう。
1-1:クラウドファンディングの仕組み
クラウドファンディングの仕組みを解説します。
- ① ご自身の夢・プロジェクト案を掲載
- ② 支援者がお金を支援
- ③ 見返りとしてリターンを提供
クラウドファンディングの仕組みは上記の通りです。
ご自身の夢や活動、実現化したいプロジェクト案をクラウドファンディングのサイトへ掲載します。すると、そのプロジェクトに賛同・共感した支援者が支援を行ってくれるのです。支援をした支援者へは、見返りとしてリターンを提供します。
リターンは金銭的なものから、モノやサービスなど様々です。また、クラウドファンディングの種類によっては、リターンが定められているものもあります。リターンについて詳しく知りたい場合には、下記の記事をご覧ください。
関連記事:【クラウドファンディング】お返し(リターン)を選ぶ4つのポイント
2:クラウドファンディング3つの種類
クラウドファンディングには種類があるの?
クラウドファンディングは大きく分けて、3つの種類があります。
- ① 購入型
- ② 寄付型
- ③ 金融型
上記3つの種類はそれぞれ使用目的が異なり、支援者が得られる見返りも全く違うのです。
クラウドファンディングを理解する上で、どんな種類があるのかきちんと理解しておきましょう。
2-1:購入型
1つ目の種類は、購入型です。
購入型では、モノやサービス・体験や権利など様々な種類を販売することができます。
法人や個人など誰でも利用することが可能です。プロジェクトやイベントを実行したいという場合に「パトロン」という形で出資を募ることができます。支援者はリターンとして、対価性のあるもの(モノ)・つながり・様々な体験を得ることが可能です。ただし金銭的な見返りを得ることはできません。
2-2:寄付型
2つ目の種類は、寄付型です。
寄付型では、ボランティアや災害復興等の財政的支援として寄付を募ることができます。
よく駅などで募金を募っている人・団体を見かけませんか?あの募金活動のインターネット版と考えると良いでしょう。
支援者は金銭的なリターンや、対価性のあるリターンを得ることはできません。お礼の手紙やボランティア活動等の報告を受けることが可能です。ただし寄付に限って税制優遇を受けることができます。
2-3:金融型
3つ目の種類は、金融型です。
金融型とひとまとめに言っても、金融型は3つの分類に分けることができます。
- (1)貸付型
- (2)ファンド型
- (3)株式型
上記3つごとに紹介していきましょう。
(1)貸付型
貸付型は、企業や個人から少額のお金を集めて貸付を行うクラウドファンディングです。銀行などよりも低金利でお金を借りることができます。
(2)ファンド型
ファンド型は、特定の事業に対して出資者から資金を募りファンドを組成し出資するクラウドファンディングです。売上や業績・成果に応じて、金銭的リターンだけでなく商品やサービスなどをリターンとして支援者は得ることができます。
(3)株式型
株式型は、成長性の高い未上場企業に対して出資を行うクラウドファンディングです。出資者は、業績や上場などによって企業価値が向上したタイミングで配当を受け取れる可能性があります。
3:クラウドファンディング2つの実施方式
クラウドファンディングで他に知っておくことはある?
クラウドファンディングでは、実施方式が2つあります。クラウドファンディングでプロジェクトを実施するにあたり、2つの方式から調達方法を選ぶ必要があるのです。
- ① All or Nothing
- ② All in
上記2つのどちらの方式を選ぶかで、プロジェクト終了後に貰える資金に違いがでてきます。さっそく2つの実施方式に紹介していきましょう。
3-1:All or Nothing方式
All or Nothing方式について紹介していきます。
クラウドファンディングでは、プロジェクト実施時に目標金額を設定するのです。All or Nothing方式を選んだ場合、プロジェクト期間内に目標金額を達成した場合のみ資金を得ることができます。
もしも期間内に目標金額に達しなかった場合は、集まった資金は全て支援者に返金されプロジェクト不成立となるのです。
「これだけの額無いと、プロジェクトは実施できない」という場合に、All or Nothing方式を選択します。
また、All or Nothing方式を選ぶ場合には、きちんとプロジェクト案を考えて施策をねる必要があります。
3-2:All in方式
All in方式について紹介していきましょう。
All in方式とは、プロジェクト期間内に目標金額の達成に関わらず集まった資金を得ることができます。集まった資金は全て調達することが可能ですが、調達額に関わらずプロジェクト実行者はプロジェクトの実施を確約する必要があるのです。
目標金額が100万円に対し、1万円しか集まらなくてもプロジェクトを実施するということになります。
調達額に関わらずプロジェクトを実施できるような内容の場合には、All in方式を利用するようにしましょう。
4:クラウドファンディングの基本的な選び方
クラウドファンディングは、どの種類を選べば良いの?
クラウドファンディングは大きく分けて3つの種類があるとお伝えしてきました。細かく分けると5つもの種類があるのです。その中で、ご自身がクラウドファンディングでプロジェクトを実施しようと考えた場合、どの種類を選べば良いのか悩んでしまいますよね。
今回は、クラウドファンディングの基本的な選び方について紹介していきましょう。
- 購入型:新アイディアやプロジェクトを商品化したり実現させたい
- 寄付型:ボランティアや災害復興、海外の難民救済等の活動費用を集めたい
- 貸付型:事業費用を借入したい
- ファンド型:事業内容に賛同して出資してくれる人物や団体を探したい
- 株式型:ベンチャービジネスの成長スピードを加速させたい
上記のように選んでいくと、ご自身が利用すべきクラウドファンディングの種類を見つけることができます。
個人はもちろん、企業の資金調達方法としてクラウドファンディングを活用することが可能です。
5:【実行者編】5つのメリットと3つのデメリット
クラウドファンディングを利用することで、メリットやデメリットはあるのか?
クラウドファンディングで資金調達をする上で、当然ながら良い点もあれば悪い点もあります。クラウドファンディングで資金調達を始める前に、5つのメリットと3つのデメリットを把握しておきましょう。
- 【メリット】
① 不特定多数から資金調達ok
② 返済義務がない
③ 実績や信用力は関係ない
④ テストマーケティングできる
⑤ ファンを作れる - 【デメリット】
① 責任を伴う
② アイディアが盗まれる可能性
③ 資金調達に成功する保証はない
上記5つのメリットと3つのデメリットについて詳しく紹介していきます。
5-1:5つのメリット
プロジェクト実行者側の5つのメリットを紹介しましょう。
① 不特定多数から資金調達ok
クラウドファンディングを利用すれば、インターネットを利用して不特定多数から資金調達を行うことができます。個人や法人、さまざまな支援者がクラウドファンディングを利用しているので、幅広く資金調達することが可能です。
② 返済義務がない
クラウドファンディングの中でも、購入型・寄付型・株式型は返済義務がありません。共感してくれた出資者からの出資になるので、借入のように返済する必要がないのです。
③ 実績や信用力は関係ない
クラウドファンディングを利用する上で、実績や信用力はそこまで重要ではありません。銀行融資の場合は、借入の際に信用力や実績が重要です。しかしクラウドファンディングをは魅力的なプロジェクト案であって、賛同してもらうことができれば資金調達をすることができます。その為、企業・個人に関わらずクラウドファンディングを使って資金調達することが可能です。
④ テストマーケティングできる
クラウドファンディングはテストマーケティングとして活用することも可能です。クラウドファンディングでは、ユーザーとメッセージ等を通してやり取りをすることができます。やり取りの中でニーズを発見したり、施策段階の商品を発表することで反響を事前にチェックすることが可能です。
⑤ ファンを作れる
クラウドファンディングを通して、ファンを作ることだってできます。あなたの魅力的な活動やプロジェクト案を公表することで、ファンを獲得することが可能です。
5-2:3つのデメリット
3つのデメリットについて紹介していきましょう。
① 責任を伴う
クラウドファンディングでは、プロジェクト成立後は必ずプロジェクトを実施する必要があります。しかし何らかの理由でプロジェクトが実施できなくなったり、遅延したりする場合には、支援者に説明を行う必要があるのです。資金を募るということは、プロジェクトを実施する義務があります。なぜ実施できないのか、なぜ遅延しているのか支援者が納得する説明を行う必要があるでしょう。
② アイディアが盗まれる可能性
クラウドファンディングでは、さまざまなアイディアを公表し資金を募ることができます。しかし中には、魅力的なアイディアを盗もうとする者もいるのです。試作段階のアイディアを先に世に公表されてしまえば、せっかく生み出したアイディアが台無しになってしまいます。独自のアイディア・技術・商品等は、盗用されないように特許を取得するなど対策を行う必要があるでしょう。
③ 資金調達に成功する保証はない
クラウドファンディングでは、必ずしも資金調達に成功するという保証がありません。ご自身が発信するプロジェクトに賛同してもらい、支援してもらわなければ資金調達に成功することができないからです。
クラウドファンディングでの資金調達だけに頼らず、他の方法も必ず候補に入れておきましょう。
6:【支援者編】3つのメリットと2つのデメリット
支援者側にもメリットはある?
もちろん、クラウドファンディングを利用する支援者側にもメリットがあります。
支援者側の主な3つのメリットと2つのデメリットを紹介していきましょう。
- 【メリット】
① リターンを得られる
② 社会的意義を感じられる
③ 新しい資産の活用 - 【デメリット】
① 本来の資金使途ではない可能性
② リターンが得られない可能性
上記3つのメリットと2つのデメリットについて詳しく紹介していきます。
クラウドファンディングで支援を始めようかな?とお考えの場合には、ぜひメリットとデメリットをチェックしておきましょう。
6-1:3つのメリット
支援者側の3つのメリットについて紹介していきます。
① リターンを得られる
支援者はクラウドファンディングで支援を行うことで、リターン(お返し)を得ることが可能です。購入型クラウドファンディングであれば、まだ世に普及されていない商品やサービスをいち早く手に入れることができます。ショッピング感覚で支援を楽しむことができるでしょう。
② 社会的意義を感じられる
寄付型のクラウドファンディングに支援を行えば、気軽に社会的意義のあるプロジェクトに金銭的支援という形で関わることができます。
③ 新しい資産の活用
貸付型のクラウドファンディングは、銀行の預金や国債よりも高利回りの運用を期待することが可能です。また、新しい資産の活用方法としてクラウドファンディングを活用することができます。
6-2:2つのデメリット
支援者側の2つのデメリットについて紹介していきましょう。
① 本来の資金使途ではない可能性
プロジェクト終了後の、資金の使い道はあまり明確ではないことがあります。資金調達だけを目的としてプロジェクトを実施していない悪質な者も存在するのです。本来の調達使途ではない、支援したお金を使ってもらえないことがあります。
支援する前には、本当に信用できる実行者であるのか見極める必要があるでしょう。
② リターンが得られない可能性
リターンは必ずしも得られるわけではありません。不測の事態や災害など、避けられないアクシデントによりリターンを行うことができない可能性があるのです。支援する場合には、常にリスクがあるということを把握した上で利用するようにしましょう。
7:種類別!おすすめクラウドファンディングサイト5選
クラウドファンディングを利用したい!でもどんなサイトがあるの?
上記のように、クラウドファンディングを利用したいけれどサイト選びにお困りではありませんか。クラウドファンディングのサイトも種類別に、たくさんの種類があり困ってしまいますよね。今回は、種類別に5つのクラウドファンディングのサイトを紹介していきましょう。
- Makuake
- LIFULL
- SBIソーシャルレンディング
- FUNDINO
- セキュリテ
上から順に、購入型・寄付型・貸付型・株式投資型・ファンド投資型のクラウドファンディングサイトとなっています。
上記5つのサイトは、クラウドファンディング種類の中でもおすすめのサイトです。
さっそく5つのクラウドファンディングサイトについて紹介していきましょう。
7-1:Makuake
Makuakeは「世界をつなぎ、アタラシイを創る」をビジョンに掲げるクラウドファンディングサイトです。
国内では最大規模を誇っており、次々と国内記録を樹立しています。(出所:2018年版国内クラウドファンディングの市場動向 株式会社矢野経済研究所作成)Makuakeはもともとサイバーエージェントが運営するクラウドファンディングサイトです。
圧倒的なPR力が強みで、資金調達に成功すれば様々なメディアでの掲載も期待することができます。また、Makuakeでは特許取得済みの市場分析ツールを使用することが可能です。データでユーザーのニーズを確認し、効果的にプロジェクトを宣伝していくことができます。
7-2:LIFULL
LIFULは、2019年1月にJAPANGIVININGからLIFULLへサービス名を変更しています。
LIFULLでは、社会貢献性の強いプロジェクトが中心のクラウドファンディングサイトです。寄付型のクラウドファンディングサイトとしては、国内最大級の大きさを誇っています。またクラウドファンディング機能やファインドレイザー登録が可能となっており、寄付型のクラウドファンディングサイトの中では最もおすすめのサイトです。
7-3:SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングは、住信SBI銀行の小会社で2017年にリリースされた貸付型クラウドファンディングサイトです。
お金を借りたいというニーズと、お金を運用したいというニーズを結ぶ付けマッチングさせる金融マーケットとなっています。
さらに、1万円の少額から投資することが可能です。
SBIソーシャルレンディングが資金運用を行ってくれるので、値動きのチェックや面倒な管理を行う必要もありません。
7-4:FUNDINO
FUNDINOは、2017年4月に株式投資型クラウドファンディングサイトとしてリリースされたサイトです。
個人投資家が未上場企業に投資を行うことができ、無料で利用し始めることができます。
さらにFUNDINOでは、投資先企業への厳正な審査を行う特徴があるのです。
投資家は安心して利用することができ、エンジェル税制の税制優遇を受けられる可能性もあります。
7-5:セキュリテ
セキュリテは、1口数万円から出資をすることができるインパクト投資プラットフォームです。
経済的価値だけでなく、社会的価値を追求する新しい投資の仕組みを提供しています。
地域で抱える課題や貧困・環境課題に対して、出資を通じて社会的意義の強い支援を行うことも可能です。
まとめ
クラウドファンディングについて詳しく紹介してきました。
クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を調達することのできるサービスです。支援者は見返りとして、金銭もしくはモノやサービスを受け取ることができます。個人・法人どなたでも利用することができ、新しい資金調達方法の1つとして活用することができるでしょう。
クラウドファンディングのサイトを、もっと知りたい場合には下記の記事をご覧ください。