ベンチャーキャピタルからの資金調達って実際どうなの?
上記のように、ベンチャーキャピタル(以下VCと称す)からの資金調達は実際どうなのか知りたいとお考えではないでしょうか。
ベンチャー企業はいち早く上場するためにスタートアップの資金不足は解消したいものです。
VCからの資金調達は銀行融資を受けることが難しいベンチャー起業や起業家にとって有効的な資金調達と言えるでしょう。
記事の前半ではVCからの資金調達における3つのメリットと活用する上での3つの注意点を解説していきます。
後半では企業に合った4種類のVCとスタートアップに使えるVC以外の3つの資金調達法について簡潔に紹介していきましょう。
ベンチャー企業・起業家は必見です。
1:知っておきたい!VCの資金調達の3つのメリット
上記のように、VCの資金調達で得られるメリットが知りたいとお考えではないでしょうか。
VCは出資以外にも、経営コンサルティングなど経営ノウハウを得られるメリットがあります。
- スタートアップに最適
- VCの経営支援
- 返済義務がない
さっそく以上3つのメリットを紹介していきましょう。
1-1:スタートアップに最適
実績や信用・担保力は一切関係ない!
起業して間もない企業はなかなか融資を受けられず資金調達にお困りのことでしょう。
VCは銀行融資を受けるにあたって密接に関係してくる信用や担保が不要です。
実績は関係ないので魅力のある経営ビジョンや、革新的な技術をアピールできれば融資を受け取ることができます。
関連記事:ベンチャーキャピタルを学ぶ!ベンチャー経営者必見の資金調達方法
1-2:資金調達だけじゃない!VCの経営支援
VCが出資するのは資金だけじゃないの?
上記のように、資金調達の場合のみの活用をお考えではないですか。
VCは企業成長のため、経営コンサルティングや人材紹介など多岐にわたり支援しています。
- (例)
- 経営ノウハウ紹介
- 人材紹介
- 他企業との連携
経営していく上で第三者からの意見が欲しい場合はぜひ相談にいきましょう。
関連記事:ベンチャーキャピタル4つのメリット!VCと出会える3つの方法
1-3:返済義務がない!VCの投資
VCからの投資には返済義務がありません。
通常銀行など民間金融機関から融資を受ける際には、利子が発生し返済義務が付きものです。
VCでは企業の成長性と経営者を重視した資金援助となります。
2:3つの注意点とVCをうまく活用するコツ
上記のようにメリットがあり一見便利なベンチャーキャピタルには、裏のリスクがあります。
以下3つはVCを活用する上で気をつけるべき注意点です。
- 早期回収のリスク
- 上場までのプロセス
- VCは「最終手段」
この章では、以上3つの注意点とうまく活用するコツを紹介していきましょう。
2-1:早期回収のリスク
VCに資金を早期回収されることもあるの?
VCは出資先の企業の上場をゴールとしているので、将来性を評価して支援をします。
「ここは将来性がない」と判断されたら出資が中断され、資金が回収されてしまうリスクがあるのです。
コツ:出資してもらう前によく話し合い「事業計画」を明確にしましょう。
2-2:責任が問われる?上場までのプロセス
VCからの資金・支援を受けるとその企業が上場するまで事業を放棄することができません。
支援を受けた後、経営が伸びず途中で企業目標を変更することはできないので要注意です。
コツ:競合やマーケットを隅々までリサーチして上場までのプロセスを細分化して一貫性のある計画を立てる必要があります。
2-3:VCは「最終手段」
VCは有効的に活用できる反面、とても大きなリスクがある資金調達法といえます。
今まで早期回収のリスクと上場までのプロセスを解説してきましたが、資金が必要だからといって考えなしにVCを活用するのは注意が必要です。
コツ:本当にVCが必要なのかよく考えてリスクをきちんと理解し「最終手段」として活用することを推奨します。
関連記事:ベンチャーキャピタル(VC)に潜む3つのリスク&確認すべき3つの事項
3:事業に合ったVC!4つの種類
VCにはそれぞれ得意な分野や種類があります。
企業成長のため、どの種類が自分の事業に最適なのか見極めることが非常に重要です。
VCを以下4種類に大きく分けて説明します。
- 事業系VC
- 銀行系VC
- 政府系VC
- 独立系VC
さっそく上記4種類の特徴を簡潔に紹介していきましょう。
3-1:事業系VC
1つ目は「事業系」のVCです。
事業系VCは、投資以外を本業としている会社の傘下にあるVCになります。
特徴:事業者のビジネスプランに合った投資先が紹介されるケースが多い
3-2:銀行系VC
2つ目は「銀行系」のベンチャーキャピタルです。
銀行系VCは、銀行や信用金庫の傘下にあるVCになります。
特徴:銀行融資に近い安定性を重視した投資姿勢
- (例)
- 三菱UFJキャピタル
- みずほキャピタル
3-3:政府系VC
3つ目は「政府系」VCです。
政府系VCは、政府等の公的機関や国によって運営されているVCになります。
特徴:
- 中小企業の育成を目的としている
- リスクテイク機能がある
- (例)
- 東京中小企業投資育成
- 産業革新機構
3-4:独立系VC
4つ目は「独立系」VCです。
独立系VCは、親会社が存在せず資本的に独立しているVCになります。
特徴:
- 親会社という縛りがないので純投資を目的としている
- 成長初期段階からベンチャー起業に経営支援を行う
- (例)
- JAFCO
- 日本ベンチャーキャピタル
関連記事:【2019年度版】国内ベンチャーキャピタル主要大手76社まとめ
4:スタートアップ必見!3つの資金調達法
「奥の手」のVCを活用するよりもリスクの小さい資金調達法は以下の3つになります。
- クラウドファンディング
- 日本政策金融公庫
- 補助金
この章では上記3つの資金調達法を紹介していきましょう。
4-1:クラウドファンディング
1つ目の資金調達法は「クラウドファンディング」です。
クラウドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の人から支援してもらえる資金調達法になります。
魅力的なビジネスプランや自分の夢をアピールし賛同してもらえれば共感した人から資金を集めることが可能です。
関連記事:【初心者向け】クラウドファンディングとは?3つの種類と基本の選び方
4-2:日本政策金融公庫
2つ目の資金調達法は「日本政策金融公庫」です。
日本公庫とは、資金だけでなく情報力やネットワーク力を用いて経営支援してくれます。
銀行等の民間金融機関に比べて利子が安い上、ネットワーク力を活かした商談会やビジネスマッチングサービスも展開しています。資金調達の際はもちろん事業で悩んでいる時に一度相談してみてはいかがでしょう。
関連記事:日本政策金融公庫の3つの強みと事業者を支えるサービスのまとめ
4-3:補助金
3つ目の資金調達法は「補助金」です。
補助金とは、国から支給してもらう返済義務のない資金調達になります。
スタートアップに下記補助金を上手く活用することで事業計画を促進することが可能です。
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
スタートアップ時に活用できる上記2つの補助金を紹介していきましょう。
4-3-1:小規模事業者持続化補助金
1つ目の補助金は「小規模事業者持続化補助金」です。
小規模事業者持続化補助金とは、経営計画に沿って新しい販路開拓に取り組む場合に有効的に利用できます。
- (例)
- チラシなどの広告の作成
- 店舗内の改装
関連記事:補助金でキメル!スタートアップを軌道に乗せる4つの資金調達法
4-3-2:ものづくり補助金
2つ目の補助金は「ものづくり補助金」です。
ものづくり補助金は、試作品開発や生産プロセスの改善など事業の生産性を向上させる際に利用できます。
- (例)
- 新製品や新サービス開発
- 小規模企業のデジタル化
関連記事:【補助金・助成金】個人がもらえる22の資金調達法と4つのリスク
まとめ
ベンチャーキャピタルの資金調達の3つのメリットと3つの注意点を紹介させていただきました。
明確な事業計画をもって企業が展開していくマーケットをしっかり調査すれば、VCは有効的な資金調達です。
VCはハイリスク・ハイリターンの資金調達法ですので、資金が調達する際はクラウドファンディングや日本政策金融公庫、補助金の活用もぜひ検討してみてください。