スタートアップ期に活用できる補助金は無いのか?
上記の様に、事業が軌道に乗る前の成長過程「スタートアップ」の時期に使える補助金を探してはいませんか?
スタートアップ期に使える補助金は、主に4つあります。
うまく活用することで、事業計画を促進させることが可能です。
今回はスタートアップ時期に使える補助金について詳しく紹介していきます。
1:スタートアップ期を急加速!活用したい4つの補助金
スタートアップ期に活用できる補助金が知りたい。
上記の様にお探しであれば、スタートアップ期に活用できる4つの補助金を候補に入れておきましょう。
事業計画が軌道に乗る前は、先行投資などでどうしても資金不足となることが考えられます。
そんな時に補助金をもらうことで、事業計画をさらに促進させることが可能です。4つの補助金を紹介します。
- (1)事業承継補助金
- (2)小規模事業者持続化補助金
- (3)ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金
- (4)ふるさと名物応援事業補助金
スタートアップ期にピッタリな補助金は「事業承継補助金」です。
事業承継やM&Aなどをきっかけに、新しい挑戦を応援する補助制度となっています。
上記4つの補助金について詳しく紹介していきましょう。
1-1:事業継承補助金
事業継承補助金とは、経営者の交代後に経営革新等を行う場合(Ⅰ型)や事業の転換などを行う場合(Ⅱ型)に必要な経費を補助する制度です。
事業継承補助金を獲得する主な要件は以下をご覧ください。
- 【Ⅰ型:後継者承継支援型の補助対象者】
① 日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者等・個人事業主・特定非営利活動法人
② 地域経済に貢献している中小企業者等であること
③ 以下a.b.cのいずれかを満たす者であること
a.経営経験がある
b.同業種に関する知識などがある
c.創業・承継に関する研修等を受講したもの
参考:-中小企業庁 -後継者承継支援型「経営者交代タイプ」(Ⅰ型)
- 【Ⅱ型:事業再編・事業統合支援型の補助対象者】
① 本補助金の対象事業となる事業再編・事業統合に関わる「すべての非承継者」と「承継者」が日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者・個人事業主・特定非営利活動法人であること
② 地域経済に貢献している中小企業者等であること
③ 承継者が現在経営を行っていない、もしくは事業を営んでいない場合は以下a.b.cのいずれかを満たすものであること
a.経営経験がある
b.同業種に関する知識などがある
c.創業・承継に関する研修等を受講したもの
参考:-中小企業庁-事業再編・事業統合支援型「M&Aタイプ」(Ⅱ型)
上記それぞれの要件を満たした上で、補助金を申請しましょう。
補助金額はⅠ型・Ⅱ型により異なります。Ⅰ型は上限が200万円まで、Ⅱ型は上限500万円までで補助率は⅔です。
1-2:小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が経営計画に沿って新しい販路開拓などに取り組むために使用する経費の一部を補助する制度です。持続的な経営計画に基づく販路計画や業務効率化(生産性向上)を目的とします。
小規模事業者持続化補助金を受け取れる対象者・補助率・補助上限について紹介していきましょう。
- 対象者:商工会議所地区で事業を営む小規模事業者
- 補助率:補助対象経費の⅔以内
- 補助上限:原則50万円まで
申請する際には、地域の商工会議所へ事業支援計画書と事業承継診断票※1を提出し交付を依頼します。
※1・・・代表者の年齢が60歳以上で採択審査時に事業承継加点の付与を希望する者のみ必要です。
補助金額は50万円とやや少なめですが、販路開拓ノウハウの提供を受けることができメリットを感じることが出来るでしょう。
経営者の中には商工会議所の人脈を広げたり、ノウハウを得る手段として申請を行うものも多くいます。
1-3:ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金
ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金とは、中小企業・小規模事業者などが実施する革新的サービス・試作品開発・生産プロセスの改善を支援する補助金です。種類は2つあり、実施する事業の規模により補助額が変動します。
- 一般型:革新的サービス・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資などを支援
➡補助額100万円~1,000万円 補助率½以内 - 小規模型:小規模な額で革新的サービス・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資などを支援
➡補助額100万円~500万円 補助率½以内
補助対象者は、認定支援機関の全面バックアップを得た事業を行う中小企業・小規模事業者等である必要があります。
また、以下①と②いずれかに取り組むことが必要がです。
- ① 「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」で示された方法で行う革新的サービスの創出・サービス提供プロセスの改善を行い3年~5年で付加価値額 年率3%および経常利益 年率1%以上の向上を達成できる計画であること。
- ② 中小ものづくり高度化法に基づく特定ものづくり基盤技術を活用した革新的な試作品開発、生産プロセスの改善であり3年~5年で付加価値額 年率3%および経常利益が年率1%以上の向上を達成することのできる計画であること。
上記要件を満たした上で、応募申請書を送付し申請をします。
1-4:ふるさと名物応援事業補助金
ふるさと名物応援事業補助金とは、地域経済の活性化および地域中小企業の復興を目指す者が受けられる補助制度です。
地域資源を活用した商品や新サービスの開発・販売開拓に意欲的に取り組む中小企業である必要があります。
ふるさと名物応援事業補助金には3つの種類があり、事業内容や目的により補助額は変動してくるのです。
3つの種類ごとに詳しく紹介していきます。
- (1)地域産業資源活用事業
- (2)低未利用資源活用等農商工等連携支援事業
- (3)JAPANブランド育成支援事業
自身の事業内容と照らし合わせ、該当する補助制度を確認しましょう。
1-4-1:地域産業資源活用事業
地域産業資源活用事業は、地域経済の活性化および地域中小企業の復興のために実施する地域資源を活用した新商品・新サービスの開発・販路開拓に意欲的に取り組む中小企業のための補助金制度です。
交付の対象は、地域産業資源活用事業計画(開発・生産)の認定を受けた中小企業になります。
ただし活用する地域産業資源が「鉱工業品(非食品)」または「観光資源」のみの認定事業であることが必要です。
補助率は補助対象経費の⅔以内で、認定事業計画1件あたり500万円までとなります。
1-4-2:低未利用資源活用等農商工等連携支援事業
低未利用資源活用等農商工等連携支援事業は、農商工等連携事業計画の認定を受けた代表者が受けることの出来る補助制度です。
中小企業と農林漁業者とが有機的に連携し、各経営資源を有効的に活用して行う新商品・新役務の開発、需要の開拓等を行う事業に係る経費が補助の対象となります。補助率は補助対象経費の⅔以内で、認定事業計画1件あたり500万円までとなります。
1-4-3:JAPANブランド育成支援事業
JAPANブランド育成支援事業は、TPP交渉参加国11カ国への市場獲得を目指し世界に通用するブランド力の確立を目指す取り組みに要する経費の一部を補助する制度です。
複数の中小企業等が連携し、優れた素材・技術を生かして魅力を高めます。
地域中小企業の海外販路の拡大を図るとともに、地域経済の活性化および地域中小企業の復興を目的 しているのです。
補助対象者としては、中小企業・特定非営利活動法人(NPO)・一般社団法人・一般財団法人・商工会などが対象となります。
また、戦略策定支援事業・ブランド確立支援事業を実施することも必要です。
補助率は補助対象経費の⅔以内で上限は2,000万円までとなります。
2:補助金を活用すると変わる!メリット・デメリット
スタートアップ期に活用できる補助金について紹介してきましたが、補助金を活用するメリット・デメリットは無いのか気になりますよね。
補助金は、国が日本経済の成長を目的に交付する返済不要のお金です。
受給することで大きなメリットを受けることができる反面で、デメリットも発生します。スタートアップ期に受給する補助金のメリット・デメリットについて事前に把握しておきましょう。
- 【メリット】
会社を大きくする手助けになる - 【デメリット】
その年に対象の補助金があるとは限らない・受給できない可能性もある
上記のメリット・デメリットについて、詳しく紹介していきます。
2-1:メリット
スタートアップ期の補助金は、会社を大きくする手助けをするというメリットがあります。
創業したてや、新事業を始めたばかりの時期は資金繰りが難しいでしょう。
そんな時に銀行や消費者金融・ベンチャーキャピタル等から融資を受けることは至難の業です。
また初めから民間の融資を前提に事業を組み立てるということは、非常にリスクが高いとも言えます。
そんな時に、補助金を活用することで事業資金に企てることが可能 です。
補助金をもらうことが出来れば、自己資産は宣伝費など他の経費に充てることが出来ます。
先行投資額が大きければ大きい事業内容であればあるほど、補助金を受け取ることでより事業を軌道に乗せやすくなるでしょう。
2-2:デメリット
補助金のデメリットとして、その年に目的としている補助金があるとは限らないということが言えます。
補助金は、補助金を重点的に配分する分野はその時々で絞られ変更があると考えられるからです。
国や地方自治体の財政方針の変更により、補助金額の予算が減額される場合もあります。
そのような場合は、いま現在実施している補助金でも来年には廃止されている可能性だってあるのです。
目的としている補助金が必ずしもあるとは限らないこと、また補助金を受給できない可能性もあるということを覚えておきましょう。
補助金の審査は非常に厳しく狭き門と言われています。
厳正な審査のもと補助金を受け取れる企業は、ごくわずか です。
最初から補助金を前提として事業計画を立てたりすることは危険ということを覚えておきましょう
まとめ
スタートアップ期に活用したい補助金について詳しく紹介してきました。
スタートアップ期に受給できる補助金は、主に4つあります。
うまく活用することで、事業を軌道に乗せる手助けをする ことは間違いないでしょう。
民間からの融資を検討する前に、補助金を活用できないか1度考えてみて下さい。