資金調達でスタートアップが失敗しないための3つの注意ポイント

資金調達

スタートアップの資金調達を失敗したくないな…

スタートアップの資金調達といえば、スピードが必要となり事業内容によっては沢山のお金も必要です。そんな時、有効的な資金調達方法としてベンチャーキャピタル(以下、VCとして略す)を挙げることができます。

VCから資金調達をすればスタートアップは成功すると、お考えではありませんか?

スタートアップを失敗に終わらせない為にも、VCからの資金調達には注意が必要です。

今回はスタートアップの資金調達を成功させるために、VCからの資金調達で注意するポイントについて紹介していきます。

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スタートアップの資金調達!注意する3つのポイント

グラフ

事業実施のためにお金が必要だ!とりあえずVCから資金調達しよう。

上記のように「とりあえず」という気持ちでVCから資金調達するのは危険です。

VCからの資金調達は、お金を受け取る代わりに会社の株式を渡します。IPO(上場)やM&AでExitした時には、会社のカラダの一部である株式を持っていなくなってしまうのです。さらにVCから資金調達するのにあたり、様々なデメリットもあります。

そんなVCから資金調達しようとお考えであれば、3つのポイントに注意してください。

  • VCの必要性を再確認する
  • 空約束はしない
  • キャピタリストとの信頼関係を築く

上記3つの注意ポイントについて、詳しく紹介していきましょう。

VCのデメリットについては、下記の記事を参考にしてみてください。

関連記事:ベンチャーキャピタル(VC)に潜む3つのリスク&確認すべき3つの事項

VCの必要性を再確認する

1つ目の注意点は、VCの必要性を再確認するという点です。

あなたの事業にVCからの資金調達は適しているのかを確認してみましょう。

スタートアップの資金調達はVCだけではありません。事業の特性ごとに適した資金調達方法があり、VCではない資金調達の方が適している可能性があるからです。VCからの資金調達に適している場合は…

  • 市場規模が大きく急成長する必要がある
  • スピード性がないと、競合に劣ってしまう

このような場合と言えるでしょう。一方で、事業拡大規模に関わらず、仲間と一緒にゆっくりでも創り上げていきたいという場合にはVCで資金調達をすべきではありません。VCから資金調達をする前に、今一度ほんとうに必要かどうか確認しましょう。

スタートアップの資金調達方法が知りたい場合には、下記記事を参考にしてください。

関連記事:資金調達で悩むベンチャー企業へ贈る!7つの方法とタイプ別の選び方

空約束はしない

2つ目の注意ポイントは、空約束をしないという点です。

ベンチャーキャピタル・キャピタリスト(担当者)と約束を取り付けるときには、空約束をしないようにしましょう。良い条件で投資を受けたい気持ちは十分分かります。よって「これは無理かも?」もしくは「嫌だな」と思っている条件に、軽い気持ちでYESと答えるのは危険な行為です。自分が達成できないと思う条件にはNOと言い、提案をしてみましょう。

無理な条件での約束は、後々あなたの会社を苦しめる可能性も出てきます。

キャピタリストときちんと話し合い、あなたが納得する条件で約束をしましょう。

キャピタリストとの信頼関係を築く

3つ目の注意ポイントは、キャピタリストと信頼関係を築くという点です。

キャピタリストとは、Exitまでの期間(5年~7年)ずっと同じ船にのって事業成功のために共に頑張る仲間と言えます。

事業計画の見直しをしたり、ここをもっと改善した方が良いとフランクに話し合える必要があるのです。

信頼関係が築けていない状態で、良い関係を築くのは難しいでしょう。

思ったことが言える仲になれるよう、信頼関係を築くことも大切です。

休日にお酒を飲みに行ったり、テニスをしたり等で信頼関係を築くと良好な関係を保つことができるでしょう。

スタートアップの資金調達で失敗する3つのパターン

付箋

よっしゃ資金調達に成功した!あとは事業を拡大するだけ!

上記の様に資金調達後は、事業拡大を成功させるだけだと思っていませんか?

事業拡大の成功も大切ですが、資金調達には思わぬ落とし穴が潜んでいることがあります。

そこで、よくある資金調達の失敗パターンを3つ紹介しましょう。

  1. 初期の株式放出パターン
  2. ファンド償還期限切れパターン
  3. 契約書確認ミスパターン

上記3つの失敗パターンは、あなたの事業を失敗させてしまう可能性があります。

資金調達前に失敗パターンをチェックし、よくある失敗をしてしまわぬようにしましょう。

初期の株式放出パターン

1つ目の失敗パターンは、初期で株式を放出しすぎてしまうパターンです。

投資について理解していない場合や金融知識が乏しい場合、自分が把握しているよりも株を放出しすぎてしまうことがあります。

よく理解せずに投資家にすべて任せていたのに「築いたら自分の保有株が数%しかなかった」なんてことがあるのです。

自分の保有株が少なくなると、実質的な経営者はあなたなのに雇われ社長状態に陥る可能性があります。保有している株式が少なくなればなるほど、あなたの経営者としての権力は少なくなってしまうのです。

そうなれば自由な経営もできず、経営判断もあなたが行えなくなってしまいます。

信頼できる先輩起業家や金融知識のある相手に相談しながら資金調達を行うようにしましょう。

ファンド償還期限切れパターン

2つ目の失敗パターンは、ファンド償還期限切れパターンです。

ファンドには償還期限が設けられています。VCは金融機関や投資家などから集めた資金を起業家に投資するのです。集めた資金は、満期時(通常10年)に元本と利益を付けて投資家たちに返還する必要があります。

そのため、償還期限までにVCはなんとかして資金を回収しようとするでしょう。

もしも償還期限までにExitできないと判断されれば、株式の買取を求められる可能性があります。

償還期限はいつなのか、それまでにどのような計画をもって事業を進めていくのかを決める考える必要があるでしょう。

契約書確認ミスパターン

3つ目の失敗パターンは、契約書の確認ミスパターンです。

資金調達をする際、契約書を事前にきちんと確認する必要があります。

契約書の中には、事業計画の判断スピードを送らせてしまう条項が記載されている場合があるからです。たとえば事業計画の方向性を変更したい場合、投資家全員に報告・承認を得る必要があることがあります。

承認を得る必要があると、事業変更の直前で気づいた場合は事業実施を遅らせる必要があるでしょう。このように、事業実施のタイミングを逃してしまえば成功の可否を大きく左右する事になります。

資金調達時には契約書に、このような事業計画の判断スピ―ドを遅らせる条項は無いか確認する必要があるのです。

【2019年】国内資金調達ランキング

2019年1月~2019年12月6日現在までの資金調達ランキングを紹介します。

どのような企業がどこから資金調達をしているのか、ぜひ参考にしてみて下さい。

順位 社名 調達金額
1 EPARK 200億円
2 フロムスクラッチ 100億円
3 Paidy 99億円
4 ティアフォー 90億円
5 Synspective 86.7億円
6 MUJIN 75億円
7 Spider 65億円
8 スマートニュース 69億円
9 Smart HR 61億円
10 Paidy 57億円

上記の表は、国内最大級の成長企業データベースであるSTARTUP DBを元に作成しています。

参考:STARTUP DB

まとめ

「スタートアップの資金調達に失敗しない」

上記について、詳しく紹介してきました。

スタートアップで有効的な資金調達とされるのが、VCからの資金調達ですよね。

銀行から融資を受けられない可能性の高いスタートアップでも、VCからなら資金調達することが可能です。

しかしVCからの資金調達が100%成功というわけではありません。

事業特性ごとに選ぶべき資金調達方法が異なり、あなたの事業内容とはミスマッチである可能性だってあるのです。

VCから資金調達を行う前に、あなたの事業内容に必要な資金調達方法であるかを今一度確認するようにしましょう。

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